Category Archives: 図書館

言うまでもないが、図書館には本(あるいは資料とかモノとか)が存在しなければならない。

そして、言うまでもないが、本はただそこに置いてあるだけでなく(美術館・博物館ならそれでもいいのかもしれないが)、触ったり、匂いをかいだり、重しにしたり、開いたり、捲ったり、読んだり、書き写したり、引用したりできるように、つまり「使える」状態になければならない。

しかし、この「使える」というのがなかなか難しい。図書館の本を勝手にパクッて食べたり 1、燃料にしたり、フリスビーにして遊んだり 2することは(多分暗黙のルールとして)禁止されているのでできないし、それだけでなく、図書館の本を全部コピーして友達に配ったり、ネットで販売したり、文章を少し改変して自分の名前で公表したり、ということも(少なくとも日本の)法律では禁止されている。

最近考えているのは、後者の法律(具体的には著作権)の問題で、これは本などの資料が「存在すること」とそれを「使うこと」をめぐる制約の問題とも言えます(ここから、ですます調)。
もう一度戻ると、図書館にはモノが存在しなければなりません。つまり作り手がモノを公開しなければなりません。一方で、図書館ではモノを使えるようにしなければなりません。
作り手はモノを公開するときに、ある程度の保護を求め、使い手はモノを利用するときに、なるべく制約がないことを求めます。

そして、この本やモノの権利をめぐる交錯しがちな議論を解きほぐす上で、自明のものとして受け入れてしまっている自国(日本)の状況から少し離れて、海外の事例を見てみると、見通しがよくなることがあります。
ということで、最近は(特にアメリカの)フェアユース(Fair use)の動向を追いつつ、そこから立ち戻って日本の状況を見ています(ようとしています)。

今後(気が向いた時に…)何回かに分けて、図書館と著作権・フェアユースについて書いていこうと思います。

※ローレンス・レッシグ(Lawrence Lessig)の一連の書籍が、作り手と使い手の権利の緊張関係について、考えを深めるきっかけを与えてくれるので、取り掛かりとしておすすめです。例えば、以下の本とか(英語版は無料で入手できます)。

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Notes:

  1. 関係ないですが、「パクッて食べる」と書くと「パクる」が「盗む・かすめ取る」という意味だけでなく、「大きく口をあけてぱくつく」という意味にもとれます。
  2. やってみると、すぐに本が開いてバサバサするので、結構難しいです。
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